インフルエンザウイルスは、ある時新型ウイルスが出て爆発的流行(パンデミック)を起こすと、それ以前に流行していたウイルスが消えていってしまうという奇妙な性質を持つという。
次にパンデミックを起こすウイルス候補は、強毒型のH5N1ウイルスと、弱毒型のH9N2ウイルス。よって、H9N2が流行すればH5N1を駆逐してくれるのではないかとの期待がある。
1918年のスペインインフルエンザはH1N1型。H1N1ウイルスはその後度々小流行したが、1957年にH2N2 のアジアインフルエンザが出現すると、H1N1のウイルスはどこかに消えた。
1968年にH3N2の香港インフルエンザが出現すると、 H2N2のウイルスが消えた。
1977年にH1N1のソ連インフルエンザが出現したが、このときはH3N2のウイルスは消えなかった。ただし、このソ連インフルエンザのウイルスは、様々な証拠からどこかの研究機関で保管されていたウイルスが漏れ出したと考えられている。
現在はH3N2と H1N1のウイルスが共存中。