本サイトは個人的なまとめサイトです。 記載内容に誤り等がありましたらご指摘ください。

アベノミクスは軍事目的ではない=菅官房長官

[東京 20日 ロイター] - 菅義偉官房長官は20日、本田悦朗内閣官房参与が米紙に「日本が力強い経済を必要としているのは、強力な軍隊を持つため」などと発言したと伝えられたことに関して、「アベノミクスの目的はデフレ脱却と日本経済再生のためだ。軍事目的ではない」と語った。

また、官房長官は20日午前の会見で、本田内閣官房参与から、発言の趣旨を違えて報じられている、との連絡があったことを明らかにした。 19日付のウォールストリートジャーナル(WSJ)紙電子版は、本田内閣官房参与のインタビュー記事を掲載。そのなかで本田氏が「日本が力強い経済を必要としているのは、賃金上昇と生活向上のほかに、より強力な軍隊を持って中国に対峙できるようにするためだ」と語ったと伝えた。

菅官房長官によると、この報道について本田参与から連絡があり、「記事を読んで驚いている。取材は確かに受けたが私の発言の趣旨を違えて報じられており、まったく真意が伝わっていない。自分はアベノミクスが軍事目的であるかのごとき発言もしていない。靖国参拝についても担当に聞いてくれといった。取材した記者の考えに沿って記事が書かれており、あたかも私がそう語ったかのように書かれているのは心外だ」との説明があったという。 菅官房長官は、記事訂正を要求するかどうかについて「第一義的には本人が対応すべきだ」とし、本田参与と記者との間の対応になるとの認識を示した。そのうえで「しっかり対応してほしいと思う」とした。

アベノミクスの目的については「軍事目的ということはまったくない。デフレから脱却し、日本経済を再生する。民間主導の循環型の経済を実現するということだ」と語った。 1月の貿易赤字が過去最大の2兆7900億円となったことについては、正月休みや中国の春節の影響で輸出が少なくなり、内需好調で輸入が増加したことが影響したと指摘。先行きについては「海外景気が全体として底堅さを増していることやこれまでの円安方向の動きを背景に、輸出が次第に持ち直しに向かうと期待している。そうした動向を注視していきたい」と語った。

(石田仁志 編集:田中志保)


ログイン