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加藤典洋氏の「プルトニウム返還要求の意味」まとめ - Togetterまとめ (リンク)


加藤典洋氏の「プルトニウム返還要求の意味」まとめ 以下のニュースについて、加藤典洋氏による背景説明と私見。


核物質や原子力施設を防護・保全する「核セキュリティー」を重視するオバマ米政権が日本政府に対し、冷戦時代に米国などが研究用として日本に提供した核物質プルトニウムの返還を求めていることが26日、分かった。

 このプルトニウムは茨城県東海村の高速炉臨界実験装置(FCA)で使う核燃料用の約300キロ。高濃度で軍事利用に適した「兵器級プルトニウム」が大半を占め、単純計算で核兵器40~50発分程度に相当する。

 日本側ではこれまで「高速炉の研究に必要」と返還に反対する声も強かったが、米国の度重なる要求に折れて昨年から日米間で返還の可能性を探る協議が本格化している。

2014/01/26 19:59 【共同通信】


始まった。これは大ニュース。“@tatsu0409: 米、日本にプルトニウム返還要求 300キロ、核兵器50発分 - 47NEWS(よんななニュース) http://t.co/5Xzi9zuYjM #SmartNews” ten_kato 2014-01-27 00:06:57

追記。大ニュースの意味を知りたい人は拙論[祈念と国策]をどうぞ。3.11 死神に突き飛ばされる、岩波書店。“@tatsu0409: 米、日本にプルトニウム返還要求 300キロ、核兵器50発分 - 47NEWS http://t.co/5Xzi9zuYjM #SmartNews” ten_kato 2014-01-27 00:20:18

プルトニウム返還要求の意味 1 今日の新聞に「米、日本にプルトニウム返還要求 300キロ、核兵器50発分」という記事が出ています(毎日、沖タイ、共同通信系など。なぜか朝日には出ておらず。)これは重大ニュースだと思うので、その背景説明と私見を、以下連続40ツイートで書いてみます。 ten_kato 2014-01-27 16:28:20

プル2 私見ではこの背景にあるのは一名「(核燃)サイクル協定」ともいわれる日米原子力協定(1988年締結、30年期限)の満期が2018年8月と迫ってきていることです。また今回このニュースがどのように表に出てきたのかにもよりますが、もし米側からの意図であればオバマ政権からの警告 ten_kato 2014-01-27 16:28:34

プル3 でしょう。安倍暴走への。私は三・一一原発事故後、日本の原発問題について勉強した際、日本の核「平和利用」政策が核「技術抑止」政策という隠された国策(=核防衛政策)に結びついたものであること、そのカギが核燃料サイクル政策にあること、そしてそれが55年成立の原子力基本法に ten_kato 2014-01-27 16:28:52

プル4 すでに「書き込まれている」ことを知って驚きました。原発ができる以前の55年に早くも第7条「核燃料サイクルを確立するための高速増殖炉及びこれに必要な核燃料物質の開発並びに核燃料物質の再処理等に関する技術の開発」を「行う」と明記されていたのです。その後、 ten_kato 2014-01-27 16:29:06

プル5 これについて一冊本を出しました。(『3.11 死に神に突き飛ばされる』岩波書店、2011)そこで中心の論考「祈念と国策」を書き下ろすうえでカギになった文献が杉田弘毅『検証非核の選択』(岩波書店)と並んでもう一つ、ウェブから見つけ出した遠藤哲也氏の驚くべき報告 ten_kato 2014-01-27 16:29:19

プル6 ともいえる、「日米原子力協定(1988年)の成立経緯と今後の問題点」という71ページに及ぶPDF資料でした。それが奇しくも三・一一の直前、2010年の末にアップされていた。たぶん、この協定の満期が近づいてきたので、重要性を社会に訴える必要を感じたのだったでしょう。 ten_kato 2014-01-27 16:29:31

プル7 でも、直後に三・一一が起こり、私のような読み手に、杉田著『実証非核の選択』に並ぶ重要な情報を提供し、別な読み方を可能にさせることになりました。ポイントは二つあります。一つは杉田著が示す日本の政府の「国策」です。1994年8月1日の毎日新聞の一面トップのスクープは ten_kato 2014-01-27 16:29:44

プル8 日本の外務省が69年、極秘会議で「核兵器については、NPT(=核拡散防止条約)に参加すると否とにかかわらず、当面核兵器は保有しない政策をとるが、核兵器製造の経済的・技術的ポテンシャルは常に保持するとともにこれに対する掣肘をうけないよう配慮する」と決定したと報道しました。 ten_kato 2014-01-27 16:30:02

プル9 ここから生まれた新政策を杉田は、核「技術抑止」策と呼んでいます。核の技術抑止とは新しい概念で、「核をもたないが、もとうと思ったら(核不拡散防止条約を脱退し)すぐにも核兵器を作る経済的・技術的な潜在可能性は常に保持する」ことをもって、核保有に準じる抑止策とするというもの ten_kato 2014-01-27 16:30:21

プル10 です。これを追求するためには、プルトニウムの製造と濃縮を自由に行う技術・施設とフリーハンドの権利が必要です。これの実現に向け、前者のために自前の六ヶ所の再処理工場と高速増殖炉「もんじゅ」が、後者のために「日米原子力協定」の改訂が必要とされ、追求されました。 ten_kato 2014-01-27 16:30:34

プル11 というのもそれまで原発から生まれるプルトニウムの使用について日本はフリーハンドをもっていなかった。一々の作業にアメリカの許可を要しました(個別同意という)。それを10年を超える米国との交渉で1988年、30年間のフリーハンドを得る「一括同意」形式に変えるのに成功した。 ten_kato 2014-01-27 16:30:48

プル12 そこでの対米交渉で、アメリカの国防省、NRC、核不拡散議員たちの反対がいかに根強かったか(日本にそんな自由を与えたら30年の間に何をするかわからない、核兵器を作ったらどうするのだ、また、日本にだけそんな特権を与えたらほかの核非保有NPT加盟国に示しがつかない、など) ten_kato 2014-01-27 16:31:06

プル13 それをどのようにタフな交渉を通じて、「一括同意」で「日米原子力協定」締結にまでこぎつけたか。その内幕を赤裸々に先の遠藤哲也報告「日米原子力協定の…」は述べているのです。そこに、こういうくだりが出てくる。30年間のフリーハンドを与えるという規制案の緩和を盛り込む上で ten_kato 2014-01-27 16:31:38

プル14 最後に問題になったのは、アメリカでは議会を通さなければならないが、日本で国会にあげると「問題になる」懼れがあるので、日本側が、これを「行政取極」にしたいと、その点に固執したからだったと。「日本側としては、協定を改定することになると国会の承認が必要となる、 ten_kato 2014-01-27 16:31:48

プル15 国会承認となると原子力の平和利用のみならず関連して日米の核政策問題も取上げられかねず大きな政治的議論に発展する危険性がある。従って何とか国会承認を必要としない行政取極の形で処理したいと考えていた」と遠藤は書いています。遠藤は、当時日本側交渉団の次席代表でした。 ten_kato 2014-01-27 16:31:59

プル16 その後外務省科学審議官をへて元原子力委員会委員長代理、元ウィーン代表部大使の経歴をもつ。つまり外務省の交渉責任者が、このプルトニウムの実質自由使用への緩和化のもつ政治的含意、日本で表に出ると「大きな政治的議論に発展する危険」があることを重々承知していたということです。 ten_kato 2014-01-27 16:32:12

プル17 その「日米原子力交渉」で、日本の名目上の切り札の一つが「非核三原則」だったろうことは想像に難くありません。日本は核をもたず作らずもち込ませずを国際社会と国民に宣言しているし、唯一の被爆国でもある、だから信用してくれ、ということです。そのうえで平和利用に徹する、と。 ten_kato 2014-01-27 16:32:24

プル18 ですから、非核三原則(平和国家の姿勢)が日米原子力協定の堅持のための条件で、その堅持(自由な原発運用)が、核燃料サイクルの推進のための条件で、その推進(プルトニウムの独自生産体制)がまた「核技術抑止」の国策の存立のための条件だという、親ガメの上に子ガメ式の綱渡りの条件 ten_kato 2014-01-27 16:32:36

プル19 設定によって現行の日本の原子力平和利用体制は成立していたのです。そのことの危うさにも無頓着に、2012年9月に民主党政権が「2030年代に原発稼動をゼロとする、高速増殖炉もんじゅは事実上、実用化を断念する」と決めたとき、米、英仏は驚いた。待ったがかかった。ではこれまでに ten_kato 2014-01-27 16:32:48

プル20 貯まったプルトニウムはどうするのか(米)。再処理の済んだプルトニウムはしっかりと買い取ってくれるのか(英仏)。これでは日米原子力協定の前提が崩れる。プルトニウムは利用先がはっきりしないと保持、再処理が認められない。プルトニウムの国際管理あるいはIEAE等への譲渡ないし ten_kato 2014-01-27 16:32:58

プル21 処理の方法の協力要請など、対策が考えられますが、民主党政権からは何も対案がない。この点での手当もなしに一方的にこういう決定をした民主党政権に国際社会の不信感が高まった。私は原発ゼロ論者ですが、こういう問題のすべてをカバーして進めて行かなくては、ことは進まない ten_kato 2014-01-27 16:33:13

プル22 ことくらいわかります。この決め方は大変にまずい。さて、2014年、ここに新しい問題がもちあがった。一つは、安倍政権が、完全に米国のコントロールを脱して暴走の気配を見せはじめたこと。民主党政権もこれを補佐する日本外務省もまったくあてにならなかったが、今度は反対側にブレ、 ten_kato 2014-01-27 16:33:24

プル23 軍事的独走化のおそれがでてきました。このうち、麻生副総理などは北朝鮮のテポドン騒ぎのときに日本の核武装をほのめかした前科もあり、例のナチス発言もあり危なっかしいことこの上ない。さらに、これを牽制すべき細川・小泉の旧総理グループも 原発即ゼロ、核燃サイクル廃止を主張 ten_kato 2014-01-27 16:33:47 Content from Twitter

プル24 しつつ、 では保持しているプルトニウムはどうするのかへの言及がない。つまり拙速、乱暴。この問題に対し、相談に預かる権利をもつ協定相手国、さらに国際社会への責任を完全に放棄している。米から見れば、そうなる。米からは、安倍の靖国参拝以後の行動も、細川・小泉の原発ゼロもともに ten_kato 2014-01-27 16:34:23

プル25 日米原子力協定の前提となっていた日米間の信頼を損なう政治センスの持ち主と見えるでしょう。その結果が、今回の動きで、2018年以後の日米原子力協定では、「包括同意」を外す。今回の米国のプルトニウム返還要求は、そのことに向けた警告だと私は考えています。ではなぜこれが ten_kato 2014-01-27 16:34:40

プル26 「大ニュース」か。「包括同意」がなくなったら、日本はどうなるか。2012年10月4日に日本記者クラブで遠藤哲也が「日米原子力協定のゆくえと原発ゼロ政策」のテーマで、トークしていますが、「個別同意」ではとても六ヶ所村の再処理工場など運営できないと述べています。 ten_kato 2014-01-27 16:34:53

プル27 むろん核燃サイクルなど日本政府がやろうとしてもアメリカの拒否権のもとで、もうやりきれるものではなくなる。日本の核政策(技術抑止政策)は完全に頓挫するし、ひいては今後、日本の核技術の水準の維持は、望めなくなる、日本の原子力政策は破綻するだろう、ということです。この遠藤哲也 ten_kato 2014-01-27 16:35:16

のトークは必見です。 http://t.co/ZCezIYCOw1 私の眼には、ベストミックス論者の寺島実郎氏の考えも、この点、ほぼ遠藤氏と同様と見えますが、 ten_kato 2014-01-27 16:35:50

プル29 核燃料サイクルを保持しての原発「平和利用」プラス「核抑止」政策というこれまで数十年続いてきた日本の原子力政策は、今回の安倍政権の暴走とアメリカの返還要求決定によって、選択肢から消えようとしている、ということです。つまり、中庸の策の可能性は消えた。 ten_kato 2014-01-27 16:36:08

プル30 今後は次の二つに一つしかなくなった。一つは、私が先の本で述べた道ですが、日本は今後、核燃料サイクルを放棄し、保持しているプルトニウムは何らかのかたちで国際社会の管理へと委ねる要請を行い、はっきりと核技術抑止政策の放棄を内外に宣言して、平和国家として、脱原発社会で進む。 ten_kato 2014-01-27 16:36:27

プル31 もう一つは、アメリカとの信頼関係をなくした後、独自に、なおも核燃料サイクル、核技術抑止政策、原発維持を邁進する、孤立化の道です。前者は、細川・小泉ラインが、脱原発に、さらに平和政策の採用をも併せもつ本格的姿勢を打ち出さなければ、もはや脱原発の政策的なインテグリティ ten_kato 2014-01-27 16:36:41

プル32 (齊一性)をとれないことを示しています。後者は、安倍ラインがこのままいけば石原慎太郎の「アメリカに『ノー』をいう」核武装へと進む可能性が強いことを示唆しています。今回の警告で、米は2018年の日米原子力交渉で「包括同意」方式の撤廃を主張する可能性が大きい。 ten_kato 2014-01-27 16:36:54

プル33 日本がこれを認めなければこれが強烈な日米対立の発火点になります。数十年後、ここで「戻れなかったか」といわれる分岐点になりかねない。これまでこんなに投資してきた核燃サイクルと再処理を断念し、放棄できるかどうか、が政治問題になる。1905年の満州鉄道の経営権問題をめぐる ten_kato 2014-01-27 16:37:05

プル34 ハリマン(米)との対立を思わせます。つまり、今回のプルトニウム返還要求でいまや風前の灯となったのは、この二つの間の中庸のオプション、寺島実郎氏、遠藤哲也氏らがめざしてきた核抑止政策と核燃サイクルを保持し、日本の高度な核・原子技術水準、人材は確保しつつ、 ten_kato 2014-01-27 16:37:17

プル35 国際社会に発言権を保持しながら、核の平和利用にあくまでも徹するという道なのです。私に言わせれば、そもそも、そのようなやわな弥縫策(核抑止を保持しながら平和国家としての声望をも国際社会に要求するという楽天的なよいとこ取り路線)は甘かった。平和に徹する理念とか政策思想とかは ten_kato 2014-01-27 16:37:34

プル36 人間の顔をした冷静な「信義」に基づかなければならない。やはり私の先に述べた平和立国論しかない。ここ20年ほどの日本の政治が抱えてきた危うさを、このたびの安倍政権のネトウヨ的暴走が明らかにしたのだというのが、私の考えです。 ten_kato 2014-01-27 16:38:05

プル37 一言でいえば、日本はアジアに足場をもつ以外に生きていけない。そのためにはアジア隣国にしっかりと謝罪し、信頼を獲得する透徹した政治的な覚悟が必要です。と同時に、長期的なエネルギー政策とそれに連動するやはり長期的な経済政策(廃炉復興作業、国債問題への対処)が大事。 ten_kato 2014-01-27 16:38:21

プル38 また、米軍基地問題、原爆の投下をめぐる関係正常化を含む日米関係、それをささえる新しい外交的指針も必要となってくる。では誰がそれをやれるのか。あまり人が見あたらない。払底してしまった。しかし、今回は、細川・小泉に条件づきで、一票か。これが私の見方です。 ten_kato 2014-01-27 16:38:31

プル39 一方、米国の今回のプルトニウム返還要求の言い分はこうでしょう。安倍は暴走し危険になった。細川・小泉もあてにならない。石原、橋下、田母神は極右。翻って抑止勢力はいるか。民主はダメ、小沢はもう潰してしまった。やはり、あまり人が見あたらない。仕方がない、来る2018年の改訂に ten_kato 2014-01-27 16:38:43

プル40 先立ち、プルトニウム返還要求という未曾有のかたちで、警告を行おう。――これは、先の「失望」よりも強い日本政治の劣化への「警告」です。しかし、NHK会長の会見を見ても日本の社会はそれを裏書きするばかり。せめて新聞メディアにしっかりしてくれ、といいたくなります。(終り) ten_kato 2014-01-27 16:39:17 Content from Twitter

追記(1月28日) 「プルトニウム返還要求の意味」補遺1:先の連続ツィートは意外に多くの方からの反響を得ました。一点補足します。連続12ツイートです。私のツィートを「アメリカが日本からプルトニウムの回収を急いでいる」と受けとった人が、それはなぜかと問うたのに対し、内閣府原子力委員会委員長代理の ten_kato 2014-01-28 17:38:54

プル補遺2 鈴木達冶郎氏が答えられています。「以前より米国が世界で進めている『核脅威削減イニシャティブ』の一環で、兵器転用可能な核物質の削減、利用最小化を目的としています。今回急に出てきた話ではありません。」と。また、これで核燃サイクルができなくなるのではと影響を問う質問を念頭に ten_kato 2014-01-28 17:39:16

プル補遺3 「今回は高速炉の研究開発に使われるPuで、再処理とは直接関係がありません。既にかなりの年月がたち、所期の目的も達したもので、施設の利用計画の変更や代替燃料があれば、返還に同意することができます。核燃サイクルを無理と判断したのではありません」と。 ten_kato 2014-01-28 17:39:34

プル補遺4 これは鈴木さんがおっしゃる通りだと思います。鈴木さんはほかにも英文のツイートでNTI: Global Security Newswireの記事へのアクセスもつけています。 http://t.co/lISbUnDS1P ten_kato 2014-01-28 17:39:47

プル補遺5 タイトルはJapan yields to U.S. on Demand for Plutonium〔日本、米プルトニウム返還要求にとうとう譲歩〕。先のツィートではこうした前段を省略したため、誤解が生まれた可能性があるので、鈴木さんに助けられ、それを補えば、 ten_kato 2014-01-28 17:40:08

プル補遺6 より正確な背景は以下のようになります。曰く、2010年前後よりアメリカのオバマ政権が「核脅威削減イニシャティブ」の一環で、諸外国への働きかけとともに日本にもこうした返還の働きかけを行ってきた。今年3月にオランダで開催予定の「核セキュリティサミット」までに合意をとりつけ ten_kato 2014-01-28 17:40:28

プル補遺7 るべく交渉してきたが、それにこれまで返還を渋ってきた日本側がとうとう合意するところまできた。それが今回明らかになったのであると。これを見ると私が述べた安倍政権の暴走への警告という意味はないかのようです。でもやはり一つの「警告」になっているのではないか。以下がその理由… ten_kato 2014-01-28 17:41:21

プル補遺8 す。なぜこのタイミングでこのニュースが日米両政府関係者から出てきたのか。むろん報道のイニシャティブは米側が握っていると考えるのが自然です。またこのことが2018年の日米原子力協定の見直しを視野に入れるとき、重大な意味をもつことも明らかです。オバマ政権はいまやかつての ten_kato 2014-01-28 17:41:49

プル補遺9(インド核実験直後の)カーター政権同様、核拡散防止に積極的になっています。北朝鮮、イラクの問題があるからです。26年前のレーガン政権とは明らかに姿勢が違う。このままいくと2018年にはプルトニウムの包括合意を取り下げる可能性もないわけではない、ということになります。 ten_kato 2014-01-28 17:42:03

プル補遺10 以上のような前提のもとで、今回のニュースの発表はなされています。むろん意図してのことではない、ともいえます。しかしこのタイミングだと、このところ米国の信頼を著しく損ないつつある日本に対し、そのことをしっかり認識してもらいたい、よほどの信頼関係がなければ4年後、 ten_kato 2014-01-28 17:42:18

プル補遺11 包括同意は難しくなりますよ、というメッセージになります。「2018年」と「靖国参拝以後の安倍暴走」と「都知事選」というタイミングのもとにこの発表を置くとやはり一つの警告として機能している。それが米の意図にあると考えるのが自然だろう、と私は考えています。 ten_kato 2014-01-28 17:42:32

プル補遺12 最後に。背景説明に不足があり、それを補う鈴木達治郎さんのご教示は有効でした。感謝。(補遺終り) ten_kato 2014-01-28 17:42:44


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