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「美味しんぼ」問題に対する茂木健一郎氏の見解

  • 2014/05/14 Twitter / kenichiromogi:(Link)

連続ツイート第1234回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、最近のニュースについての所感で、最初のひらがな二文字はありません。

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(1)漫画『美味しんぼ』が、福島の原発事故について、鼻血が出るなどの表現をした、ということで問題になっている。私は、このニュースについて、いくつかわからないこと、違和感を抱いたことがあるので、今朝はそれらのことについて書いて、自分自身の頭の中も整理したいと思う。

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(2)まず、『美味しんぼ』は、以前から、作者の方が強い信念を持って描かれている漫画だと認識している。その延長線上で言えば、今回の福島の原発事故被害について、あのような表現をしても、意外ではないし、むしろ、ああ、おやりになるだろうなという印象しか、私は持たなかった。

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(3)次に、「風評被害」うんぬんについてであるが、これは、受け手のリテラシーに関することだと私は考える。一つの漫画の中で、福島の原発事故についてある見解が述べられたからと言って、右往左往する社会の方が問題なのであって、要するに情報を総合的に判断すればいいと私は考える。

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(4)世の中には、今回の『美味しんぼ』以上に、原発事故による被害を指摘、主張する言説はいくらでもある。一方で、放射能は健康に被害を及ぼす程ではないとする主張もある。さまざまな主張が並立するのが民主主義社会というもので、『美味しんぼ』を特別視する理由が、私にはわからない。

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(5)それ以上にわからないのが、一部の政治家が、今回の『美味しんぼ』の表現を問題視し、対応策をとるなどと発言していると伝えられていること。そもそも、いわゆる政治家は立法府の議員であり、法律をつくることがその職能である。ところが、日本では、「政治家」という呼称が一人歩きし、

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(6)あたかも村社会の実力者、ボス階級と本人も勘違いする事例が後を絶たない。立法府の構成員として、心を砕くべきは福島の復興支援のための立法措置であり、一つの漫画がどのような表現をしたかということをあたかも魔女狩りのようにわめきたてることではないと私は考える。

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(7)さて、根本に戻るが、『美味しんぼ』は、科学論文ではない。原発事故被害の広がり、程度については、疫学的に、慎重なる統計をとって調査すべきことであって、そのような調査は、費用を使ってもやるべきであるが、『美味しんぼ』に述べられているのは、あくまでも一人の表現者の見解である。

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(8)原発被害についての科学的調査に、恣意性があったり、解釈のゆがみがあったりしたならば大問題であるが、一表現者が、私見を述べたに過ぎぬ作品を、どうしてそこまで騒ぎ立てるのか、私には理解できない。彼らは何を畏れ、あるいは何を抑圧しようとしているのであろうか。

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(9)ところで、私は今朝の園子温監督からLINEのメッセージを受け取って、ある媒体に書いた(書く?)というエッセイを読ませていただいた。日本の社会が、愚か者たちによる粗暴な抑圧の方向に行っていることを憂う気持ちは、私も同じである。日本人は本当はもっと賢いはずだ。

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以上、連続ツイート第1234回「『美味しんぼ』騒動に関する所感」でした。