Integral

日本版企業統治法 / J-SOX法

概略

  • 評価の範囲
    • 対象は子会社ならびに関連会社
    • 全社的な内部統制の評価が良好であれば、連結ベースの売上高当の一定割合(おおむね2/3程度)を重要な事業拠点ととして評価する。良好でなければ対象は拡大。
    • 企業の事業目的に大きくかかわる勘定科目(一般事業会社の場合、売り上げ、売掛金、棚卸資産)にいたる業務プロセスは原則評価対象。
  • 評価の方法
    • 決算・財務プロセスにかかわる内部統制の運用状況の評価は、重要な変更があった場合に追加手続きが実施されることを前提に、前年度の運用状況をベースに行う。
    • 統制上の要点ごとに少なくとも25件。
  • 有効性の判断
    • 金額的な重要性は、連結税引き前利益などに対する比率(おおむね5%)で判断する。

スケジュール

  • 2006年06月 金融商品取引法(J-SOX法)成立
  • 2006年11月 内部統制の実施基準の公開草案公表
  • 2007年01月 実施基準が決定されるものと思われる。
  • 2007年03月 日本公認会計士協会が実務指針を公表するものと思われる。
  • 2008年04月 内部統制監査の開始
  • 2009年05月 内部統制報告書の作成・公表

背景

不正会計の続発が続いたことが、日米両国で内部統制法を導入するきっかけとなった。

米国

エンロン、ワールドコムの粉飾会計による破綻を受け、単に公表された財務諸表を監査するだけでは不十分で、財務諸表を作成するプロセスがきちんとしているかまでも監査すべきとの意見が高まり、当時前上院議員のサーベンス氏と下院議員のオクスリー氏が企業改革法案を提出した。米企業改革法はCOSOの考え方を下敷きとしている。

  • 2001年12月 エネルギー複合企業エンロンが粉飾決算を行っていたことが発覚し、破綻。
  • 2001年 エンロンの監査を担当していた世界の五大監査法人のひとつだったアーサーアンダーセンが不正会計処理に加担していた事が判明し、解散に追い込まれた。
  • 2002年06月 長距離通信会社ワールドコムの粉飾会計発覚し、当時史上最大の倒産に発展。

日本

  • 2004年 西武鉄道上場廃止
  • 2005年 カネボウ粉飾事件
  • 2006年 ライブドア(審理中)

実施基準草案の概略

資料1-1の要点

内部統制の定義

内部統制とは、基本的に、

  1. 業務の有効性及び効率性
  2. 財務報告の信頼性
  3. 事業活動に関わる法令等の遵守
  4. 資産の保全

という「4つの目的」が達成されているとの合理的な保証を得るために、業務に組み込まれ、組織内のすべての者によって遂行されるプロセスをいう。

内部統制の目的を達成するための要素

  1. 統制環境
  2. リスクの評価と対応
  3. 統制活動
  4. 情報と伝達
  5. モニタリング(監視活動)
  6. IT(情報技術)への対応

という「6つの基本的要素」がある。これはCOSOモデル にITへの対応を付加したものである。

参考資料