負荷分散装置 / Load Balancer
基礎知識
負荷分散形態
- 負荷分散の形態には、通信要求を行ってくるクライアントに対し、相手をするサーバ(又は負荷分散用の専用機器)が何台で対応するかにより、おおまかに以下の2タイプに分類される。
- マルチポイント方式・・・複数のサーバが話し合って対応者を一台決定し、直接対応する。
- コーディネータ方式・・・専用機器が一括して対応し、処理を裏手に控えるサーバに依頼する。
方法 | 特長 | 欠点 |
---|---|---|
マルチポイント方式 | 全サーバが通信要求を受け付けるものの、予め決められたルールに則って一台だけが応答する方式。毎回応答するサーバを違える事により負荷分散を実現する。 SPoF1)が存在しない。 | サーバ間で誰が応答するのかを通信により決定するためこの処理が負荷になる場合がある。 |
コーディネータ方式 | 専用装置が負荷分散を一手に引き受ける方式 サーバ側に特別な仕組みを必要としない。 | 負荷分散装置がSPoFとなる。 |
負荷分散方式
方式 | 説明 |
---|---|
ラウンドロビン(Round Robin) | 配下の分散ノードに対して、要求を順番に割り振ります |
最小コネクション(Least Connection) | コネクション数が一番少ないノードに割り振ります |
最速応答(Fastest) | 一番応答が速いノードに割り振ります |
CPU負荷分散(CPU Load) | CPU負荷が一番軽いノードに割り振ります |
セッション維持方法
- ソースIPアドレスによるセッション維持方法2)
- HTTP Cookieによるセッション維持方法
- SSL Session IDによるセッション維持方法
- URLによるセッション維持方法
- HTTP Responseの中にサーバを特定する情報を含める方式(携帯電話とのセッション維持方法)
参考記事
- L4スイッチとL7スイッチの違いが分かりやすく図示されています。【@IT】
- 『連載:ロードバランサの本質(1)パケットフローから負荷分散の基本を理解する~NAT/コネクションテーブル/MAT~
- 負荷分散方法、分散アルゴリズム、セッション維持方法の分類が分かりやすく為されています。
- 『Linux クラスタリングへの招待 ~第4回ロードバランスクラスタの実装~』